なんだこのくさい臭い!?実は自分の鼻?知らない間に悪化する蓄膿症(ちくのうしょう)副鼻腔炎

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ヒトの鼻は、
息を吸ったり吐いたりする鼻腔と、鼻腔に接する副鼻腔からなっています。
鼻腔と副鼻腔は自然口という小さな穴で連絡しています。副鼻腔に急性の炎症が起こることを急性副鼻腔炎といいます。
かぜに引き続いて細菌感染が副鼻腔に起こり発症します。
細菌が副鼻腔で繁殖し、急性の炎症を起こし、副鼻腔内に膿がたまります。

原因
原因として
・肺炎球菌
・インフルエンザ菌
・ブドウ球菌などの細菌があげられます。
かぜに引き続いて細菌が感染して発症することが多いのですが、潜水や飛行機に乗って副鼻腔の気圧が急激に変化することにより発症する場合すなわち気圧性副鼻腔炎もあります。
外傷が原因で発症する場合もあります。疲労や病気で体の抵抗力が低下している時には発症しやすくなります。

初期症状から自覚症状は、
痛みと鼻汁です。かぜ症状が先行し、続いて膿性の悪臭を伴う鼻汁がみられます。
上顎洞に炎症を起こした時には
・頬部の痛み
・篩骨洞に炎症 を起こした時には
・眼の内側の痛み 頭洞に炎症を起こした時には
・おでこの痛み、蝶形骨洞の炎症では
・頭痛
・頭重感が特徴です。
一般に片側にだけ発症し、発熱は軽微です。
まれに副鼻腔の炎症が眼や脳に進むことがあります。
眼に及ぶとまぶたがはれたり、視力が落ち、脳に及ぶと強い頭痛や意識障害が起こります。

診断には、画像検査が重要です。
副鼻腔の炎症は高度のことが多く、単純X線検査で診断することができます。
とくに眼や脳への炎症の進行が疑われる場合には、CTを至急とる必要があります。
また炎症の原因である細菌を調べるために鼻汁から細菌の検査をします。

顔面がとにかく痛く目が開けられない、顔面を手で押さえ、うずくまる様な状態だと至急
診断はCTなどを撮ります。
副鼻腔から溢れ広がった膿が顔面の皮膚の下に広がり激痛となっている可能性があります。

治療は、
鼻のなかにたまった鼻汁を吸引して取り除き、鼻汁から調べた原因菌に有効な抗菌薬と痛みを和らげるために消炎鎮痛薬を投与します。
上顎洞に炎症がある場合には、洞内を洗浄する方法が大変有効です。
疲労がたまっている時に急性副鼻腔炎になりやすいので、
抵抗力を上げるために睡眠を多くとることは重要です。
そのほか、血管収縮薬で鼻と副鼻腔をつないでいる穴の狭窄(きょうさく)を軽減し、鼻から抗菌薬の吸入を行うことがあります。
耳鼻科で薬剤蒸気の吸引などの治療でほぼ治るようで、しばらく通院しました。

もし自分が、副鼻腔炎に気づいたら
自分でよく鼻をかんで鼻のなかのうみを減らし、睡眠を多くとって体の抵抗力を上げます。
鼻汁の量が増えたり、においがひどくなったり、痛みが増すようでしたら、耳鼻咽喉科を受診するのがベターです。