寒い冬の天気!3つのポイント!

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冬の天気の特徴は
・西高東低の気圧配置
・冷たい北西の風が吹く
・日本海側は雪、太平洋側は乾燥
西高東低の冬型の気圧配置です。この言葉を聞くと、寒くなって雪が降りそうなイメージはあります。

・西高東低の気圧配置とは、シベリアに高気圧、北海道東方海上やアリューシャン方面に低気圧がある西高東低の冬型の気圧配置です。西高東低とは,西に高気圧,東に低気圧がある気圧配置のことです。
シベリア大陸は冬になると夜が長いため、地表面が熱を放射する放射冷却がおこり、冷たい空気に満たされます。
空気は、寒いと重くなります。重くなると、空気は上空から降りてきます。どんどん降りてくるから地上では空気が濃くなって、気圧が高くなります。

逆に東の太平洋で低気圧が発達する理由は、
シベリア高気圧からの冷たい乾燥した空気と、移動してくる低気圧が運ぶ太平洋高気圧からの温かい湿った空気が、ちょうどアリューシャン列島付近でぶつかり合い、低気圧が発達しやすい環境を作り出します。
そのほか、上空の気圧の谷の影響やシベリア寒気団に対して相対的に海上が暖かいためなど、複合的な要因で低気圧が発達します。
地理的な理由により日本の「西側に高気圧」「東側に低気圧」ができあがります。

・冷たい北西の風
高気圧からは時計回りに風が吹き出し、低気圧には反時計回りに風が吹き込みます。このため、日本付近は北や北西の方向から風(季節風)が吹きます
空気は,気圧の高いところから低いところに流れます。水が,高いところから低いところに流れるのと同じです。
シベリアからの冷たく乾いた北西よりの季節風をもたらす気候システムは冬のモンスーンと呼ばれています。

・日本海側は雪、太平洋側は乾燥
大陸で冷やされた空気が,北西風で日本海を渡ってきます。この冷たい空気にとって,日本海はお風呂状態です。
寒いところに温かいお風呂があるから,たくさん湯気が上がります。
この湯気を北西風がしっかり含んで、日本に吹いてきます。
湿った空気は雲になって日本海側の地域に向かっていきます。
大陸のすぐ傍から筋状の雲が現れている時、
離岸距離が短い時は上空の寒気が強い勢力を保っています。
逆に大陸から離れたところから現れている時、離岸距離が長い時は、寒気が弱まっています。
ちなみに、
「離岸距離」とは、大陸と筋状の雲が出来始めるところまでの距離です。

筋状の雲が次々と日本海側の地域に向かっていくと大雪になります。
大雪になるときのパターンは大きく分けて2つあります。
・山沿いで大雪になる山雪型の大雪、
・海岸や平野部でも大雪となる里雪型の大雪です。

山雪型
等圧線が南北に縦じま模様に走り、寒気の中心が日本海北部や北日本にあり、雪雲が北西から南東に筋状に並んでいる場合、強い北西の季節風が日本列島の高い山々に吹き付けられ、山の風上側で積乱雲が発達し、大雪をもたらします。

里雪型
等圧線が日本海で袋状になり、日本海の中・南部に寒気の中心が入る場合、海岸沿いを中心に積乱雲が発達したり、日本海で発生した小低気圧が上陸して、平野部を中心に大雪をもたらします。
雪雲は、東北の南北に連なる山脈を越えられず、日本海側に雪を降らせます。
山脈を越えた季節風は乾燥しているので、太平洋側では晴天の日が続きます

冬型の気圧配置が強まるとこんな影響もあります。
冬になると発令回数も多い「乾燥注意報」。
空気が乾燥し、しかも風が強い日は火事がおきるリスクも高くなります。